夏のイベントレポート
〜今年の夏はてんこもりだぜ!〜

8月9日
夏休みホビー教室

毎月生活塾に来て、基本的にはパソコンを習い、気分によっては、紙粘土工作をしたり、お菓子を作ったりしているKN君。
以前は割と腰が引けていたけど、色々やってみたら楽しかったのか、最近では何でもかんでもやってみたい様子。
ゴム動力工作キットを持参しての参加です。

さて、そのゴム動力工作キット。
動力部とその動力部を利用して作れるものの作り方の冊子がセットになってる。作り方の冊子には、車や潜水艦等、とても楽しそうな工作がずらり。その中で、KN君の琴線に触れたのは・・・ルーレットダーツ。フレンドパークでおなじみのあれです。
「パージェーロ!パージェーロ!」と元気に唱えながら早速工作開始。

何でもかんでもやってみたいのは、好奇心が旺盛で良い事なんだけど、あれもこれもととっちらかって、結局何がなんだか解らなくなるというデメリットもある。
なので、まずは、使うものだけ箱から出して、後は、気にならないようにしまっちゃいました。
「作り方をよく読んできたから、準備してあるんだ。」
と、言って取り出したのは2つ繋げた輪ゴム。
動力キットにあわせてみると・・・何かゆるくない??
もう1度、作り方を見てみると、「ゴムの強度を上げるには」の欄に書いてある・・・。
「この方が頑丈になるんだよ。」
そうだけどさ〜、部品と合わなかったら意味なくないか??
今度はゴムを1つにする。あっという間に巻ききってしまう。
「勢いが強すぎるねえ。」
また作り方を見てみると、「動力を弱くするには」の欄にクランクをつけるとある。箱からクランクを出して装着、やっと動力部が出来上がりました。

その後は的作り。
前にロボット博に行った時、人型のロボットよりも、動力部が無骨な姿を晒している工業用ロボットに夢中だったKN君。
だから私は、てっきり駆動部分とか動力部分がツボなんだと思っていたし、動力部作りに結構時間がかかったので、的を作るのは、気持ちが途切れちゃってるかもなーと考えていました。
ところが、彼は更なる集中力を発揮して午後いっぱいかけて的製作に臨みました。
まず最初にダンボールを丸く切ります。はさみじゃ、勿論無理。カッターにしたのですが、一回二回なぞった程度では切れなそう。
そこで私の秘密兵器登場。
以前、アルミを切る為に買った何か特別切れる(曰くは忘れた)黒いカッターの刃。
「何これー?黒いー!」
早速手が出るKN君ですが、物は刃物。そうそうたやすくは扱わせられない。
よく切れる旨を説明するために、普通のカッターとこのカッター、両方で割り箸を切って見せました。
「やってみたい・・・」
え・・・そーゆー食いつき方?
この時ばかりはSOU君も愛弟子(自称・・・かもしれない)ST君をおざなりにして見守る。
お陰でSOU君にも打ち解けたKN君、豊富な語彙でSOU君と漫才的なやり取りに花が咲きます。
しかし、どこからともなく、強烈な邪気を感じ、振り返るとそこには嫉妬の念を放ちまくる愛弟子(自称?)ST君の姿が・・・。
な、何かカオス。
適当に区分けして点数とかアタリとかハズレとか決めて書けば良いのですが、KN君は、その区分けに折り紙を貼る事にしました。
そうなると、定規とか分度器とかコンパスとか登場して、何か本格的な物作りって感じです。
下書きの線の角度を測り、折り紙を切り、コンパスで傾斜をつけていきます。
って、えれーーーーめんどくせーーーー作業。
普段からやや丁寧さにかけるKN君なのですが、下書きを適当にしたのを少し悔やんでいました。

結局、午後いっぱい使っても収集が付かず、完成は、18日のミニミニキャンプに持ち越されました。


8月18日〜19日
ミニミニキャンプ
二日目。

私が峠に行くと、たくさんのポケモンたちに迎えられました。
「今ね、オリンピックやってるの。」
ちびポケハウスが盛大に広げられ、ポケモンたちが熾烈な争いを繰り広げていました。
KN君の遊びには、特徴があって、勝負ものであっても、片方が負けそうになると、突然、特別ルールが出来上がり、永遠に決着がつかなくなります。
永遠に続く遊び・・・って理想ですよね。
しかし時間は限りある資源、永遠を終焉させ、午前中に8月9日の工作の続きをやります。なぜ午前中かと言うと、午後には大好きなGS君が来るので、出来上がったルーレットダーツで遊べるようにしておきたかったからです。
折り紙を的に貼る時、私のチューブのりを使っていたのですが、どうも、KN君は、手に付いたのりを舐めてしまう。
「タオルでふきなよ。」
「タオルが汚れちゃう。」
・・・え?
「ヤマトノリは食べても平気なんだよ。だって・・・」
「お米で出来てるからって言うんでしょ?」
「何で知ってるの!?」
いやあ・・・一応、大人なもので。
「お米で出来ててもさ、これ、私、ダ○ソーで買ってるから中国製だよ。」
時事ネタに精通しているKN君は、勿論一連の食品汚染騒動を知っているから、この一言は効果てきめん。
「う・・・うわあああああああああっ!!!」
絶叫して、洗面台へ。
「かんっぺきに口内洗浄した。」
飲んじゃってたら駄目だけどね。まあそれはいわんめえ。

的が完成し、的を動力部に接着、重石を入れたペットボトルをつけて安定させ、これで完成。

お昼ごはんとなりました。
お昼ごはんはスパゲッティミートソース。
子どもがいるから、障害者がいるからと、話題を変えられるほど、器用な人は峠工房にはいないので(まあ下ネタは控える位)、話題はニュースや事件など様々。
普段からニュースや新聞にしっかり目を通しているKN君は、勿論会話に混じれない事等ありません。
「ここの人たちは話がわかるから良いよね。」
まあ確かに個別のクラスメイトや交流先のクラスメイトじゃ、その辺の話題は難しいよね。
そのうち、バツゲームのある回転寿司店を企画しだし、
「そういえば渋谷で行ったなー、ゾンビが出てくるお店。」
と私が思い出し、将来はプランナーなんて道もあるね、KN君は・・・と思いました。


パソコン体験
今年のパソコン体験はシール作りです。何故かというと、峠工房にたくさんシールの紙が余っているからです。リサイクルって感じ?
8月14日
〜AR君(中学二年生)〜


午前中、少し遅れて、お昼近くのスタート。
ペイントと言う、元々パソコンに内臓されてるソフトを使って絵を描きます。
大体のやり方を説明して、後は好きに書いて良いよ〜と言ったのですが・・・実はそれって案外大変なんですよね。
特にAR君は元々熟考タイプ。そう簡単には書き出せません。
四角を描いたり、丸を描いたり、塗り潰してみたり、拡大した表示で塗り潰し、等倍表示に戻してみたら、全面塗り潰していた事に気がついてびっくりしたり・・・となんだか試行錯誤。
「じゃあ、午前中はそうやって色々書いてみて練習して、午後からシールにする絵を描こう。」

お昼を食べて、お絵かきに来ていた妹のANちゃんも交えて遊んで、気持ちを切り替えて、またパソコン。
とりあえずは保険で私が書いた見本と同じ絵を描いて、その後はじっくり話し合い。
「前にいるかの貯金箱作ったじゃん?いるか好きなの?」
「んー・・・?わかんない。普通。」
・・・(´・ω・`)
「あ」
「くらげ・・・とか・・・。」
「ああ、良いね。それにしよう。」
しようって言ったものの・・・く、くらげ?ってどんなんじゃ??たこやいかとの区別って難しいよね・・・。
電源を入れてあった私の普段使いパソコンでインターネットに繋ぎ、くらげ画像を検索。
「流れてる・・・」
!なるほど。たこやいかは流れてない。鋭いです。
水色と青でくらげを描いて、名前を入力。
続いてワードで表を作って、今描いた絵を挿入して完成です。

その後、AR君のケータイ番号を聞いた時、シールを利用してくれていました。
作ったものをこうして使ってもらえるのが、一番教えてて嬉しい。


8月28日
〜NSちゃん(小学五年生)・NHちゃん(中学二年生)〜

「今年、まだ自由研究やってないの。」
最近、峠に勉強しに来てるNHちゃんが、8月21日に言い出しました。
「じゃあ峠の何かやるー?」
「そうね。私、後々役立つものがやりたいのよね。」
「エコバックは?」
「もう持ってるんだ〜。」
「私も使ってる。使い出すと便利だよね。」
「・・・また残暑見舞い作ろうかなあ。」
「今年はシールだよ。やるー?」
パソコン教室スナイプの生徒さんIMさんにためしでやってもらったシールを見せると興味津々。次回の勉強に来る日にやる事にしました。

彼女の場合・・・1人って事はないな・・・。
NHちゃんには姉ちゃんがいます。姉ちゃん、中学に入ってから、部活とかダンスとかで忙しくなっちゃったけど、暇があったら来るだろうな、と、予測し、パソコンは2台に用意をしておきました。
当日、来たのはNHちゃんだけ。姉ちゃんは部活かなー・・・と、思ったら電話が来て、「うちも行こうと思ってたのに」
計画通り!
まあ計画も何もない位、この姉妹の仲良しっぷりは知れてるんですがね。

去年もやってるし、二人ともとても積極性のある人たちなので、絵を描くのに関しては、ほぼ放置。
妹のNHちゃんは、かんかんと照りつける太陽とサボテン。
色んな悪戯書きをして、妹をからかっていた姉のNSちゃんですが、最終的にはスマイルマークを書きました。
「姉ちゃんうまい!天才じゃないの?」
「こっからどうしよう?H、どうしたら良いと思う?」
小競り合いはあるものの、いざと言う時は認め合い、助け合う。本当に仲良しだなあ。

ワードで作表して、シールにして印刷・・・したら、何と!
「大変、先輩(サボテンの横に書いた小さい芽)が枯れてる!」
インク切れでした。
特殊用紙で峠のハイテクスーパープリンター、通称・コピー様を使うのは気が重い・・・コピー様は用紙サイズの寸分の乱れから、用紙設定の適当さまで見逃さず、ちゃんとプリントしてくれないのです。

苦労しましたが、出来上がりはさすがコピー様、先輩もサボテンも明るい緑、スマイルマークはさえた黄色、美しい発色でした。

その後、くわがたを箸で掴んだり、沢蟹を砂利で埋めたりと可愛がったり?、おやつを食べたりして過ごし、二人は帰っていきました。


キャンプ
毎年恒例、8月の最終週日月はキャンプ。
今年は、去年と同じどんぐり山荘を拠点とし、戸沢山荘までハイキングに行ったり、バーベキューしたり・・・と、考えていたのですが、生憎の雨。
天気予報を見ると、翌日も止むような、止まないような・・・。
それでも台風以外は行っちゃうのが峠のキャンプ。
参加者は、勿論K1君、これも勿論かなあ?なST君。FMちゃんFR君兄弟、AR君ANちゃん兄弟、子どもでは唯一の日帰り参加KG君とお父さん、日帰りのST君お母さん、FMちゃんFR君お母さん、そして、峠とは20年来の付き合い、YY君(子ども時分から知ってると、どうも「さん」って感じがしない^^;)。
YY君は、幼少の頃、峠のキャンプに参加し、「自由時間って何をすれば良いんですか?」と聞きにきたり、山小屋に電気がないのはコンセントがないせいだと思っていたりと(ごめん、書いちゃった)数々の伝説的天然っぷりを発揮した少年だったのですが、その後、山にはまり、遠く外国の山を登ったりして・・・うーん、でも今時の若者って考えると、やっぱ相変わらず天然なままなのかも。
峠には珍しい大人多めのキャンプとなりました。

それにしても雨、雨、雨。
バス、電車と乗り継いで、山方面に進めば進むほど、激しい降りになってきている。
いつも心配で、予定表時点では多めに時間を取っている大倉行きのバスもタイミングよく早く乗れ、中々滑り出しは順調なんですけどね。
なんですけど・・・この!雨!ですよ#

しかし、大雨の山の川がどんな風になるのか?なんて、間近でリアルで見られる、そう滅多にないチャンスに恵まれた・・・とも考えられるな。
って事で、今時では珍しい、広い平屋のどんぐり山荘を堪能している皆を尻目に、防水の靴を買って上機嫌な私が偵察部隊となり、川の様子を見に行ってみました。

おおおおおおーーーーーーっ!!!!!
水、すげえええええーーーーーーーっ!!!!!
こ・れ・は・見・に・こ・な・い・とっ!
取って返し、園長に報告、雨が小降りになるのを待って、皆でぞろぞろと増水した川見物に出向きました。
「こっちから行った方が近いよね?」
キャンプに数回参加しているKG君が訳知り顔で言いました。
「遠回りでもこっちから行く方が靴が濡れない。」
「いや、ちょっと見てくる。」
「既に見て言ってんの!」
「えーーーー?いつ??」
一同騒然。
思った通り過ぎなんだけど、君ら遊びに夢中過ぎて、私が一瞬いなくなってたの知らないでしょ・・・。
突発的に多量の雨が降ると、舗装された道はすぐに川のようになる。
じゃあ土の道なら・・・って言っても、土の道はぬかるむ。
それらを考えて、舗装された道の中で一番安全に通れて、一番川が近くで見れる場所を、既に確認してあるのさ!
・・・ニュースになったら恥かしいもんね。つーか、死んじゃうし。
台風や大水の時に死んだ人のニュースがあると、K1君は、
「面白半分に見に行くからだよね。」
と言いますが、言っといて自分らがそうなるわけには行きません。
ずぶぬれになってどんぐり山荘に戻り、着替えを済ませて、各々また好きな遊びをします。
「去年やったポーカーが楽しかったから。」
と、お姉ちゃんに頭を下げてトランプを借りてきたST君。
他の子がポーカーはわからないから他の遊びをしたいと言っても、自分のトランプなのを良い事に王様のように振る舞う。
じゃあ良いよ、ポーカーやろう・・・となると、実はルールはうろ覚え。
いつの間にか手持ちカードが3枚になってたり、手が揃ってるのに上がってなかったりと心細い。
結局小さい子でも判る、ババ抜き、七並べで盛り上がる。
最初から調子に乗らなきゃいいのに・・・。
まあ最終的にはルールのわかる大人が混じり、ポーカーもやったのですが、その時、一番輝いていたのは、ST君を差し置いて、FMちゃんFR君母さんだった事は言っておかねばなるまい。
小さい子達はKG君がDSをやるのを、皆でわいのわいの良いながら観戦。
何となく輪に入れなかったFMちゃんはYY君と話をしていました。
大人は夕飯の用意をします。
お手伝いする!と決めていたFMちゃんには、たまねぎの皮むきやジャガイモ切りなどをしてもらいました。
お料理が好きなFMちゃんが楽しそうにやっていたせいか、ANちゃんやFR君もちょっとだけお手伝いしました。
日帰りの人の事を考えて少し早めに夕飯。
バターを敷いて、業務用スーパーのハンバーグやウィンナーを、各々食べたい分だけ焼く。
「くせえ・・・」
小さい声で否定的な人が・・・と、見るとKG君が浮かぬ顔。
「ひょっとしてバターで炒めたり焼いたりするものは嫌い?」
聞くと無言で頷く。
気にせず言ってくれればいいのに。行事の食事は楽しみの一つなのだから、嫌な思いしてまで苦手なものを食べなくて良いのだ。それは普段の日にやって下さいm(_)m
日帰り組が帰宅の時間になると・・・あれ?FMちゃん、なぜか準備万端・・・。
「帰る〜」
「あなたは泊まるって言ったじゃない。帰るのは母ちゃんだよ。」
お母さんが必死で説得しても聞かない。
「父ちゃんが待ってるから・・・。」
「父ちゃんが待ってるのはあたしよ!」
段々熱くなってきたお母さん、何かお暑いせりふまで飛び出してるし・・・ごちそうさまです。
まあ、無理して泊まる必要もないので、急遽FMちゃんも日帰り、泊まるのはFR君は1人でお泊りになってしまったけど・・・ST君もAR君もANちゃんもいるから大丈夫。
お風呂の時間まで皆でわあわあと遊んでいました。
お風呂は、男子は男子、女子は女子で入りました。女子はANちゃんだけじゃん言うなかれ、私がいるじゃないですかー!・・・すいません。
私とANちゃんが先にお風呂に入ります。
物腰が柔らかく、可愛らしいANちゃんなんですが、これが案外男前。
「見ないですからね。」
別に見られても良いですよ、そもそも一緒に風呂はいるんだし^^;
「あたしはまだおっぱいないの。」
^^;;;
「エコだから、あまりシャワー使わない方が良いの。」
いや、でも泡ついてるし・・・。
何とか湯船に入り、泡を落として入浴終了。
続いて男子。
3人ではいりゃあ、そらあ長風呂にもなりますわな。
「兄に、遅い!男子は何やってるんだ!兄に、遅いなあ。」
お兄ちゃん大好きなANちゃんは男子の長風呂に不満たらたら。終いには風呂場に向かい、
「兄にのばっかやろおおお!」
2人はとても仲良し兄弟なのです。

さて2日目。
相変わらずの雨・・・。
しかも思わせぶりに弱くなってみたりする。
何とかならんかのーっと空を見て過ごしていましたが、まあ子どもたちは何か楽しく過ごしていました。
少し止んだので、外に行ってみたけれど、又ぽつりぽつり。
トランポリンは出来ないねえ・・・フェンスも閉まっているしねえ・・・とアスレチックで遊んでいたら、何だかトランポリンが騒がしい。
見ると半裸の若者たちがトランポリンをやっている・・・。
「いけないのにねえ。馬鹿だねえ。」
と、一番小さなANちゃんにまで思われ、終いには係員に怒られていました。
きっとバーベキューかなんかしに来て酔っ払った勢いなんだろうけど、どこでどんな人が見てるか解らないんだから、節度は保ちましょうねえ・・・と、酔って深夜道路で寝た事のある私が言ってみる。

予定より、ちょっと早めにお土産を買いました。
FR君は、急遽帰ってしまったFMちゃんにもちゃんとお土産を買っていました。
散々悩んだANちゃんが買ったのは、硬いシャボン玉。
これが案外ヒットで面白い。
気圧とか湿度のせいか、売り言葉のように手のひらに乗せるのは巧く出来なかったけど、本当にわれにくい。
しかし、ANちゃんので遊び倒しちゃANちゃんが可愛そうなので、峠でも1セット購入しました。

そんなこんなで峠初の、連日雨降りキャンプでしたが、不平不満が出るでもなく、雨降りでイライラして小競り合いが起こるでもなく、雨は雨なりの楽しいキャンプでした。


戻る